「LGBTに対する理解を!」
「LGBT法って、結局どんなことなんだろう」
「LGBTとLGBTQの違いって、なに?」
最近になってよく聞くようになってきた「LGBT」という単語。なんとなくのニュアンスは理解できても、詳しい意味をご存知ない方は多いのではないでしょうか。
この記事ではLGBT、およびLGBTQの基本的な意味や用語、関係する知識に関して紹介していきます。
目次
LGBTに関連する言葉
LGBTについて理解するためには、まずはじめに次の言葉の意味を知っておく必要があります。
性的マイノリティ
一般的に性的マイノリティとは「セクシュアルマイノリティ」や「性的少数者」とも呼ばれており、自分と同じ性別を持っている人に対して恋愛感情を抱く人や、自分の性に対してどこか違和感を持っている人などのことをいいます。
自覚および自認するタイミングは、育った環境や年齢によって人それぞれ異なってきます。
SOGI(ソジ / ソギ)
SOGIという言葉は2011年頃から国際社会で使われるようになりましたが、日本で認識され始めたのは2015年頃と言われています。
LGBTの人たちに関する説明をするときにはこのSOGIに対する理解が必要になってきます。
- 性的指向(SO: Sexual Orientation)
好きになる、好ましいと思うお相手の性を指します。
- 性自認(GI: Gender Identity)
いわゆる「心の性」と呼ばれるもので、自分自身を男性と認識するのか女性と認識するのか、あるいはどちらとはっきり決められない、もしくは男女のどちらでもないなども含みます
LGBTのそれぞれの意味
レズビアン(Lesbian)
自分の性自認としては女性であり、性的嗜好かつ恋愛や性愛の対象が女性である性のあり方がレズビアンです。一般的には縮めて「レズ」と呼称される場合があります。
あくまでも性的指向が女性に向いているという意味であり、その人の姿や仕草といった性表現が男性か女性かという点は一切関係ありません。
たとえば、一見すると見た目が男性寄りである、もしくはボーイッシュな恰好をした女性であっても性的嗜好が女性という場合はレズビアンに分類されます。
ゲイ(Gay)
自分の性自認としては男性であり、恋愛をはじめとした性愛の対象が男性である性のあり方がゲイです。
男性が同じく男性に性的嗜好を持つという、性別と性的指向で示された言葉です。
レズビアンと同様に見た目が女性らしいもしくはフェミニンであるということ、もしくは男性らしいといった性表現は一切関係ありません。
特にレズビアンおよびゲイのように、自分と同じ性別の人のことを恋愛的に好ましく思う人たちのことを指してホモセクシュアル(Homosexual)とも呼びます。
バイセクシャル(Bisexual)
バイセクシャルとは自分の自認している性に関わらず、男性・女性両方とも好きになる性のあり方を指します。
前述したホモセクシュアルとは異なり、両性愛者と呼ばれることもあります。
性的指向が必ずしも一つの性別に向くとは限られておらず、その時々によって好きになる性が変わります。
トランスジェンダー(Transgender)
生まれ持った身体の性別と、その人が認識する自分の性別(性自認)が異なる人のことをトランスジェンダーと言います。
他3つの言葉と違って、その人自身の性的指向に関しては一切関係がありません。
第三者がその人の外見の特徴からトランスジェンダーであると判断することが難しい場合が多く、そのため、その人の性的指向に対しての誤解が生じてしまうことがあります。
LGBTQとの違い
最近ではLGBTではなく、LGBTQという書き方もされるようになってきています。
これによりLGBTの説明に当てはまらない性的マイノリティの人たちに言及することができるようになりました。
クエスチョニング(Questioning)
自らの性のあり方について、LGBTなどの特定の枠には属さないと考える人、あるいは自分でもわからない人たちを表す言葉です。
自分の性自認や性的指向を定めてしまいたくないと感じている人などもクエスチョニングに属します。
クィア(Queer)
クエスチョニングと同様に性的指向や性自認が自分でも明確になっていない人やわからずに悩んでしまっている人、あるいは定義づけたくない人を指します。
クィアという英単語自体に「不思議な」「風変わりな」「奇妙な」などの意味があり、元々は同性愛者への侮蔑語として使われていました。
しかし現代では、それらの意味をより前向きな意味合いで捉え、規範的な性のあり方以外を内包する言葉として使われています。
LGBT(Q)の中に収まらない性の多様性
LGBTQは性的マイノリティの中で代表的だと言えますが、性に関する事象は実に複雑なもの。
人間に対する性的指向がない人たちや、自分自身の性が男女のいずれかには当てはまらないと考える人々もいます。
十人十色という言葉が示す通り、全ての人間が同じ考えや思考を持っていることはなく、また自分と同じセクシュアリティを持っているとは言えません。
そして、これまでの性に対する既存の枠組みや思考を全て捨てたり変えたりすると言うことは、実際には難しいのも確かです。
しかし、その過去の考え等に囚われず、新しい考えを理解していくことこそが、どんな人々にとっても心地よい社会を作るためには必要と言えるでしょう。
LGBTの診断方法は?
「もしかしたら、自分の考え方は人とは違うのかもしれない」
「誰かに相談したいけれど、怖い」
自分がどのような性的指向や性自認を持っているか、あるいはこれまで持っていたものが変わっている可能性を確認するのはなかなか難しいもの。
特に性に関するものは非常にセンシティブな個人情報やパーソナリティでもあるため、他者に相談するのも躊躇ってしまうのも否めません。
そんな時はオンラインのLGBT診断を頼ってみたり、あるいはLGBT専門もしくは理解のある相談所を介して相談するのがおすすめです。
自分で納得できる結果に行き着く可能性も高いですし、そうでなくても、自分および誰かの理解が進むことによって精神的な安定や安心感を得ることができるのではないでしょうか。
セクシュアリティ診断
https://jobrainbow.jp/discover_sexualities/
LGBT法案とは
性的マイノリティに対しての国際的な理解が求められる中、日本でもLGBTの人たちに対する社会的な政策が2023年6月23日に公布・施行されました。
正式な名称は「性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律」ですが、通称LGBT法、LGBT理解増進法などと呼ばれています。
【LGBT理解増進法の主な内容】
- 法律の目的は、性的指向およびジェンダーアイデンティティの多様性に寛容な社会の実現に資すること(1条)
- 全ての国民は、性的指向またはジェンダーアイデンティティにかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重される。性的指向およびジェンダーアイデンティティを理由とする不当な差別はあってはならない(3条、基本理念)
- 国と地方自治体は理解増進施策の策定・実施に努める(4、5条)
- 事業主は労働者への普及啓発、就業環境の整備、相談の機会の確保などをおこない、理解増進に努める。学校設置者は家庭および地域住民その他の関係者の協力を得つつ、児童・生徒らの教育または啓発、教育環境の整備、相談の機会の確保などをおこない、理解増進に努める(6条)
- 政府は毎年1回、理解増進施策の実施状況を公表する。基本計画を定め、おおむね3年ごとに検討を加える(7、8条)
- 全ての国民が安心して生活できるよう留意する。政府は必要な指針を策定する(12条)
(引用:「LGBT理解増進法」施行 当事者・支援団体からは内容に批判も 企業への影響は?)
この法案はこのように、LGBTをはじめとした性的マイノリティの人々に対する理解を広めるための施策の推進に関する基本的な理念を定め、基本計画の策定などの必要な事項を定めることを規定しています。
「SOGIハラスメント」を知っていますか
SOGIハラスメントとは、自分とは異なる性自認あるいは性的嗜好をもつ相手、特にLGBTの人たちに対する差別や偏見のある意見や振る舞いのことを指します。
具体的な例を挙げるならば、
「女のくせに女が好きなの、気持ち悪い」
「男のくせに女みたいで変」
といった発言が当てはまります。
前述した通り、自分自身のセクシュアリティに関する事柄は非常にデリケートで繊細なものです。
SOGIハラスメントは、これまで長らく根絶を求められてきたセクシュアルハラスメントの根幹に位置すると言っても過言ではありません。
自分自身は軽い気持ちで行ってしまったことや行動してしまったことが、もしかしたら当事者、あるいは該当する人たちにとって不快な感情を与えたり、深刻な影響を与えることがあります。
今一度自分の考えや社会での考えの変化などに対する認識をアップデートしておきましょう。
まとめ
性自認や性的指向などの要素において、性的マイノリティの人々のことを指した言葉がLGBTです。
現代社会において広くクローズアップされ始めた言葉および認識であるため、知っておくようにしましょう。
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