皆さんは、2022年4月1日より民法で定める女性の結婚可能年齢が18歳に引きあがったのをご存知でしょうか？

しかし、実態はどうでしょう？本記事では、上記の法改正を踏まえた日本の結婚年齢の実態や年代別の結婚するメリットについて紹介します。

 

1.民法改正により結婚可能な年齢が男女とも18歳に！

そもそも、なぜ民法で結婚可能な年齢を定めているのでしょうか？

その理由は、親としての社会的責任を果たすのに若すぎて難しいと考えられたからです。

結婚すれば親から独立して1つの家庭を作り共同生活をしていくことになります。社会で自立して生活していくだけの責任や能力が求められますし、出産すれば子供を育てていく責任もあります。

従って、民法では最低限必要な結婚可能な年齢を18歳と定めているようです。

 

結婚可能な年齢に関する民法改正の内容

民法改正により2022年4月1日より女性の結婚可能な年齢が従来の16歳から18歳に引き上げられました。

「結婚年齢は年々上がっている」「晩婚が進んでいる」「今時30代での結婚は当たり前」と思われている方も多いのではないでしょうか？

あくまで民法上の決まりなので、現実的に18歳で結婚される方は少ないと思いますが、後ほどご紹介するデータからも20代で結婚される方は、イメージよりも多いのです。

今回の民法改正は女性の結婚可能な年齢を2歳引き上げているので、そういった社会的なイメージとは逆行する改正内容とも考えられます。

少子高齢化が叫ばれる現代日本において、結婚可能な年齢を引き上げることは、一見すると矛盾した民法改正だと思われるかも知れません。

では、なぜ女性の結婚可能な年齢を引き上げたのでしょうか？

 

なぜ女性の結婚可能な年齢を引き上げたのか？

改正の理由は、以下の2点です。

• 男女の結婚可能な年齢の差異を解消するため
• 結婚するには18歳程度の社会的・経済的な成熟が必要であるため

1点目については、従来の民法では男性は18歳以上、女性は16歳以上と2歳の差異がありましたが、それを18歳に統一するものです。

以前は、男女の身体的な生育の違いを鑑みて、男性は18歳、女性は16歳としておりました。

しかし、男女平等とは言えない法律でもあったため、今回統一したということでしょう。成人年齢が18歳に改正されたことも背景にあるようです。

2点目については、日本では高校進学率が98％以上であり、ほとんどの人が高校卒業以上の学歴で社会に出ます。社会的にも経済的にも、結婚生活を送るうえで最低限の責任を果たせる年齢として18歳と考えたのが理由のようです。

 

2.結婚年齢の実態は？

 

では、実際の結婚年齢は何歳なのでしょうか？

さすがに18歳から結婚可能だとは言え、ほとんどの人が18歳で結婚している訳ではありません。更に言えば、男性と女性とでの平均結婚年齢には違いがあります。

本章では、2022年に総務省が発表した2020年に調査した人口動態調査から、男女別の平均結婚年齢について、ご紹介します。

女性の平均結婚年齢（2022年の人口動態調査）

上記の調査では、初めて結婚した女性の平均年齢は29.4歳です。年代別に初めて結婚した女性の人数は以下の通りです。

 

このデータからも分かる通り、初めて結婚する女性の約64％は20代以下で結婚しています。そして40代以上で結婚する女性の割合は約5％となっています。

都心では30代で初めて結婚する女性は当たり前の認識になっていますが、意外と30代で初めて結婚する女性の割合は低いですね。

男性の平均結婚年齢（2022年人口動態調査）

一方で、初めて結婚した男性の平均年齢は31歳です。

女性に比べて約2歳引き上がっており、従来の民法で定める結婚可能な年齢の差異とほぼ同じになります。

では、年代別に初めて結婚した男性の人数を見て行きましょう。

上記のとおり、男性は女性に比べて結婚する年齢が高い傾向にあります。

20代以下で初めて結婚した男性の割合が10%も低いのに対して、40代以上で初めて結婚した男性の割合は4%以上も高いことが分かります。

どういう理由で女性より男性の方が結婚年齢が高い傾向にあるのか分かりませんが、女性は年上の男性と結婚することが多いのかも知れません。

 

 

3.年代別、結婚するメリット

 

上記のデータは、あくまで初めて結婚した人の年代別人数なので、再婚者を含めると傾向は変わってきます。

それでは、それぞれの年代で結婚するメリットについてご紹介しましょう。

 

20代で結婚するメリット

20代で結婚する最大のメリットはエネルギッシュな体力です。
個人差は当然ありますが、子供を望むのであれば若いほど安全に出産できる可能性は高まります。
特に20代中盤までに出産すれば乳幼児期の子育てを豊富な体力で乗り切れます。

また、20代で結婚するメリットは早期の生活面と精神面での安定です。

男女ともに20代だと経済的に大変な苦労はあるかも知れませんが、パートナーがいることで将来的な希望も膨らむでしょうし、結婚や恋愛で焦る悩みに振り回されることもなくなり、精神的に健やかに過ごせるでしょう。

実態の結婚年齢のデータを見ても、女性の6割以上、男性の5割以上は20代で初めて結婚しています。

早ければ早い方が良い、ということはないですが、若くして初めて結婚している男女が多いのも事実のようです。

 

30代で結婚するメリット

30代で結婚する最大のメリットは成熟した精神状態とキャリアや経済的なゆとりと言えるでしょう。

勤続年数や業種・職種にもよりますが、30代ともなれば企業や団体でも一定の地位は築いていることでしょう。

それに伴い経済的にもゆとりが出ているはずです。

人によって様々だとは思いますが、20代よりは収入が増している方は多いでしょう。

その30代の男女が結婚すれば世帯収入にもゆとりは出てくるはずです。

また、子供がいる場合では、経済的なゆとりがあれば、教育についても豊富な選択肢が用意できます。

30代で結婚し出産した場合、お子さんが大学に行くとしたら50代になっているケースが多いでしょう。

やはり大学進学のタイミングが教育費は一番かかりますので、その時に50代であれば経済的な余裕もあるでしょうし、それなりに貯蓄もできると思います。

キャリア的に一定の地位を築いているとはいえ、中間管理職が多いでしょうから精神面での負担は多いかも知れません。

しかし、パートナーと支えあっていければ、その苦労も乗り切れるでしょう。

40代で結婚するメリット

40代で結婚する最大のメリットは、豊富な人生経験により相手を思いやってあげられる点です。

20代や30代と違って人生経験が豊富なので、パートナーが置かれている状況にも共感してあげられるでしょうし、その分、パートナーと上手に意見交換しながら快適に過ごせるでしょう。

40代での結婚ともなれば世間的に引け目を感じる方も多いかも知れません。

実際に初めて40代で結婚される方は、男性でも10％以下、女性でも5％以下となっています。

しかし、悪いことばかりではありません。

パートナー同士が2人だけで分かち合える幸せもあるので、人目は気にせずお互いの人生が豊かになる選択を選びましょう。

また、40代ともなれば経済的に自立している方も多いと思います。

結婚することで経済力が増して豊かな暮らしができることで、将来への不安も軽減します。

 

50代で結婚するメリット

50代で結婚するメリットは、以下の3点です。

• 無理に子供を求められないこと
• 大きな安らぎを得られること
• 老後の不安を2人で分かち合えること

50代になれば、出産も含めて、新たな人生にチャレンジする方は少ないでしょう。

そのため、お互いのパートナーのことだけ考えていけるようになります。

また、老後の不安についても、パートナー同士で意見交換ができ、1人で悩むよりも不安を軽減でき、快適にすごせるようになるでしょう。

50代で結婚するのは世間的には珍しいケースかも知れませんが、二人だから分かち合える幸せを楽しんで下さい。

 

60代で結婚するメリット

60代で結婚するメリットは、以下の3点です。

• 体調を崩した時にお互いが対応できる
• 孤独死の不安の払拭
• 経済的な安定

60代ともなれば体調面で多少なりとも不調を感じている方は多いでしょう。

自宅で発作を起こした時など、1人ではどうにも対応が難しいケースでも、2人ならすぐさま対応できます。最悪のケースとして、孤独死をするリスクも軽減でき、不安が払拭できるでしょう。

更に経済的に安定できます。2023年時点で公的年金の支給開始年齢は65歳です。結婚していれば世帯年収は増して豊かな老後が過ごせるでしょう。

 

 

4.まとめ

本記事では、結婚年齢について民法改正があったことや、年代別の結婚年齢の実態、年代別の結婚メリットについてご紹介してきました。

20代の方で結婚するか迷っている方、40代で結婚するか迷っている方など、皆様の結婚年齢に対する迷いや不安は様々だと思います。

しかし、どの年代であっても結婚するメリットはあります。

もし結婚において相談する相手が欲しい、といった場合は結婚相談所を利用するのがおすすめです。

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